今回のコラムでは、テレワーク時の悩みの一つである音の問題について取り上げます。主に自宅でのテレワークの際に、気になる音問題とその対策をご紹介します。
テレワーク時に気になる音
テレワークを行う場所として多いのは自宅ですが、実はテレワークに適した住居というのは少ないのではないでしょうか。そこで生じるのが音の問題です。テレワーク中に気になる音の例を挙げてみます。
生活音
テレワーク中に気になる音で多いのが、同居する家族の話し声や生活音です。Web会議中に子どもの声が聞こえてくる、などはよくあることです。これは、相手方の音である場合は案外気になりませんが、自分の方である場合は気になって集中力をそがれます。
近隣の環境音
次に気になるのは、外から聞こえてくる音です。どこかで工事が始まったり、草刈りの機械音が響いていたり。普段の生活では気にならない環境音も、仕事をしている時は「うるさいなあ!」と感じてしまいます。
テレワークで生じる音
テレワークをする人が他にもいる場合、互いのWeb会議の声が気になり、内容に集中できないこともあるでしょう。
また、テレワークで在宅時間が増えたことで、自分の出す生活音が迷惑になっていることもあるかもしれません。特に、集合住宅や2階層以上の戸建てにおいて、上階でテレワークを行なっている場合、歩く音や立ち座りする際に椅子を引きずる音などが、床を伝って下階の部屋の天井によく響いて聞こえます。音に神経質な人がいると、トラブルの原因になりかねません。
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テレワーク時の音問題の対応策
テレワーク時に生じる音の問題を解決するには、どうすればよいでしょうか。適した環境を求めてリフォームや転居ができればよいですが、そうしたことは気軽にできることではありません。ここでは、比較的簡単にできる対応策をご紹介します。
耳栓やイヤホンを使う
最も簡単で費用のかからない方法は、耳栓で周囲の音を遮る方法です。同居の家族の生活音に対して特に効果があります。イヤホンで音楽を聞きながらテレワークをするのもよいでしょう。好きな音楽を流すことで、集中力もアップして仕事もはかどりやすくなりです。
少し費用が高くなりますが、ノイズキャンセリング機能のあるイヤホンやヘッドホンを使うのもおすすめです。デジタル処理などで外部からの雑音だけをカットしてくれるので、通話やテレワークに重宝します。
マイクを使う
単一指向性(一方向からのみ音をとらえる)マイクを使うことで、自分の声以外の雑音が入りにくくなります。
同居の家族とルールを決めておく
テレワーク中で、特に集中したい時間帯やWeb会議の時間などを同居の家族に伝え、静かに過ごす協力を得ましょう。
パーテーションなどを活用する
費用をかけることが可能であれば、自宅に設置できる防音ボックス型のブースを設置する方法があります。もう少し簡単にするなら、防音効果の高いパーテーションを使って住環境と仕切ることで、集中できるスペースが生まれます。完全に遮音できなくても壁で隔てるだけで、意外と声や物音は聞こえにくくなります。
もし個室が確保できるなら、壁に吸音パネルを取り付けたり、窓のカーテンを防音性の高いものに変えたりするのも効果があります。
家具やカーペットを活用する
テレワーク中に、自分が出す音で周囲に迷惑をかけたくない場合の対策です。下層階に対しては、床にカーペットや防音マットを敷くことで振動音を低減させる効果があります。また、隣の部屋にWeb会議などの声が聞こえないか気になる場合には、本棚やタンスなど、高さと奥行きのある家具を隣室との境界壁に設置することで、音漏れが軽減されます。
音問題対策は、自宅以外の場所でテレワークをする方法もありますが、まずは可能な対策を講じて、自宅で問題なくテレワークができるようになって、無理なく快適に過ごしましょう。