オフィスを移転したい理由は、企業によってさまざまです。失敗しないオフィス移転のためには「なぜ移転する必要があるのか」を明確にすることが重要です。
オフィス移転でよくある理由を知ることで、自社の移転したい理由も明らかになることもあります。移転を成功させるためのポイントとともにご紹介します。
オフィス移転でよくある理由
オフィス移転でよくある理由を8つにまとめました。自社の移転したい理由に当てはまるものがあるのではないでしょうか。
1 拡張のため
オフィス移転で一番多いのが「拡張のため」という理由です。
事業の拡大や新規事業の立ち上げ、また事業成長に伴う増員などでオフィスが手狭になり、より広いスペースが必要になったための移転です。
2 縮小のため
「1 拡張のため」という理由とは逆に、「縮小のため」という理由も多く挙げられます。リモートワークやハイブリッドワークが普及し、広いオフィスである必要がなくなり、スペースの無駄を省くために縮小したい、という理由で移転する企業が増えています。
3 契約満了のため
オフィスの賃貸借契約満了のため、というのもよくある理由です。契約の更新ができなかったり、契約満了を機にもっと条件のよいところへ移転したりすることもあります。
4 老朽化のため
オフィスのある建物の老朽化のためという理由もあります。古い建物で使い勝手が悪く、社員の業務に支障が出る場合や、災害などによって倒壊し移転せざるを得ない場合もあります。
5 組織体制の変更のため
例えば、部署の再編や営業体制の見直し、他社との合併といった組織の構造が変わる際にも、それに伴いオフィスを移転することが少なくありません。
6 経費節減のため
賃貸オフィスの場合は、経費の中でも家賃が占める割合は大きいものです。経費節減のため、より安い家賃のオフィスに移転する場合もあります。
7 人材確保のため
オフィスの立地や快適性は、そのまま企業イメージにつながります。通勤の利便性や環境に恵まれたオフィスは、求職者にとっても企業に対して魅力を感じることの1つです。優秀な人材を確保することを目的とした移転もあります。
8 生産性の向上のため
社員の作業効率やモチベーションを高め、生産性の向上を図るためには、オフィスのレイアウトは重要です。集中して仕事のできるワークブースやリラックススペースなど、快適なオフィスづくりを実現するため、移転を実施する企業もあります。
オフィス移転を成功させるポイント
オフィス移転を失敗しないために、最も大切なことは下記の2点です。
1 オフィス移転の目的を明確に
オフィス移転においては、目的を明確にしておくことが最大のポイントです。
前章で紹介した「オフィス移転でよくある理由」の「1 拡張のため」と「2 縮小のため」では、オフィス戦略の方向性は全く異なってきます。
例えば、立地においても、拡張したい企業の場合は都心部を求める傾向がありますし、ハイブリッドワークを導入して縮小したいという企業は、本社の機能は都心部で、郊外にも働く場所を分散させる傾向があります。
目的がはっきりしていないと、せっかく時間と費用と労力をかけて移転しても、失敗しかねません。
2 スケジュールを立てる
オフィス移転には、半年以上の期間がかかります。その間の業務に支障が出ないよう繁忙期は避け、余裕を持ってスケジュールを立てておく必要があります。
そのためには、オフィス移転の担当者を決め、規模の大きい企業であれば、複数の部署の社員で構成されたチームを結成し、スムーズにオフィス移転を行えるようにすることが重要です。
オフィス移転を検討する際に大切なことは、まずは理由の明確化、次に無理のないスケジュールを立てることです。その他、予算の取り決めや、社員の意向を調査し、オフィスのレイアウトに反映させることも大切なポイントです。