法人担当者様へ。企業のEV導入を成功させる、充電器の選び方と基礎知識

「社用車をEVに切り替えたい」「従業員の通勤用に充電設備を導入したい」とお考えの企業の担当者様へ。EV充電器を検討する際に、「普通充電」「急速充電」といった種類や、専門用語に戸惑うこともあるかと思います。

このコラムでは、企業のEV導入を成功させるために、充電の基礎知識から、用途に合わせた最適な充電器の選び方まで、専門用語を避けながら分かりやすく解説します。

企業に最適なEV充電器は「普通充電」と「急速充電」の2種類

EV充電器は、大きく分けて普通充電器と急速充電器の2種類があります。どちらを選ぶかは、企業の事業目的や充電場所に大きく影響します。

普通充電（交流/AC充電）

オフィスや事業所、従業員用駐車場など、長時間駐車する場所で使われるのが普通充電です。使用する電力が家庭用コンセントに近く、ゆっくりと充電をおこなうため、バッテリーへの負担が少なく、設置コストやランニングコストを抑えられるのが大きなメリットです。当社のPit-2Gシリーズもこの普通充電器です。

急速充電（直流/DC充電）

来客用スペースや、短時間で充電を完了させたい場所に適しているのが急速充電です。流れる電力が非常に大きいため、短時間で多くの電力を供給できます。ただし、高出力なため、設置には大きな電力設備が必要なため、導入費用は高価になります。

日本で使われるEV充電器の主な規格「SAE J1772」と「CHAdeMO」

日本で使われるEV充電器の規格は、主に「SAE J1772」と「CHAdeMO」の2つに分かれます。

SAE J1772：普通充電の規格で、一般的なEVに搭載されている充電ポートに対応しています。当社の普通充電器を含む、多くの普通充電器に採用されています。

CHAdeMO：急速充電の規格で、高速道路や道の駅など、短時間で充電したい場所で使われています。

社用車や従業員向けに設置する普通充電器としては、SAE J1772が主流となります。

用途別！企業に最適なEV充電器の選び方

【社用車・営業車向け】

オフィスや事業所に社用車を停めている間に充電する場合、普通充電器が最適です。3.2kWや6kWの製品が主流で、長時間かけてゆっくりと充電することで、翌日の業務に備えることができます。当社のPit-2Gや、新しく発売になるPit-3Gは、この用途に最適な普通充電器です。導入コストとランニングコストを抑えつつ、安定した運用が可能です。また充電器によっては、充電時間や充電電力量を見える化をおこなうことや、充電時間を設定するなどのサービスを利用することが可能です。

【来客向けサービス、EVトラック向け】

商業施設やレジャー施設、道の駅など、来客者向けに短時間で充電サービスを提供したい場合は、急速充電器が有効です。またEVトラックなどの車両は、普通車と比べ電池容量が大きく充電に時間がかかるため、急いで充電をおこないたい場合に急速充電器が有効となります。国内のほとんどの急速充電器は、CHAdeMO規格に対応しており、短時間で充電を完了させることができます。