オフィスにフリーアドレスやABWといったスタイルが導入され、社員の固定席を設けないところが増えています。そうしたなか、情報共有の場として、ミーティングスペースの必要性が見直されています。
このコラムでは、オフィスにおけるミーティングスペースの種類や役割についてご紹介します。
ミーティングスペースの役割
オフィスにミーティングスペースを設けることは、社員間のコミュニケーションを図る場として、大変重要です。社員が集まり、アイデアを出し合い、情報を共有するスペースであり、時には重要事項の決定やトラブル解決の話し合いの場にもなります。また、ミーティングスペースといっても、会議ばかりに使われるわけではありません。社外からのお客様を迎え、打ち合わせや商談の場としても使われます。他にも休憩スペースやランチスペースとしても活用できます。用途は企業によってさまざまですが、いずれのオフィスにおいてもミーティングスペースは欠かせない役割を担っています。
ミーティングスペースを設けるメリット
オフィスにミーティングスペースを設けることで、社員間のコミュニケーションが増加し、円滑な人間関係を築くことに役立ちます。具体的には、以下に挙げるようなメリットが見込めます。
業務効率の向上
オフィスにミーティングスペースがあると、必要なタイミングですぐにミーティングを行うことができます。報告・連絡・相談が気軽にしやすくなり、情報の伝達もスムーズになります。コミュニケーション不足によるトラブルやミスを防ぎ、その結果として作業効率の向上にもつながります。
社員の離職防止
ミーティングスペースの有無で、社員同士が普段から仕事だけでなくプライベートな話もしやすい、働きやすい環境が整っているか否かがわかります。コミュニケーション不足による誤解から人間関係の不和が生まれ、離職につながることもありますので、コミュニケーションの活性化は、離職防止に役立ちます。
顧客満足度の向上
ミーティングスペースで社員間のコミュニケーションが活発になると、顧客情報や営業スキル・ノウハウなどを共有できるようになります。社員間で協力し合うチーム意識や良い雰囲気が高まり、それが顧客満足度の向上にもつながります。
ミーティングスペースの種類と目的
ミーティングスペースには、主に「オープン、クローズド、セミオープン、スタンディング」の4種類があります。それぞれの特長と最適なシチュエーションは、次の通りです。
オープンスペース
壁や間仕切りのない開放的なスペースで、執務スペースの一部や通路脇などに設けられることが多いタイプです。周囲にも会話の内容が伝わるため、気軽な話し合いやコミュニケーションの場としての利用に適しています。
クローズドスペース
壁や間仕切りに囲まれ完全に閉じられたスペースで、周囲に会話が聞こえにくいタイプです。広く知られたくないことや、機密性の高い情報を扱うミーティングの場に、最適です。
セミオープンスペース
ソファーの背もたれを高くしたり、低めのパーテーションを設置したりして、部分的に仕切られたタイプです。気軽でありながら適度にプライバシーが守られるので、日常的な報告やそれほど機密性が高くないミーティングの場として利用できます。
スタンディングスペース
椅子は置かずに高めのテーブルを配置し、立ったままミーティングを行うタイプです。短時間で集中して行うミーティングの場として最適です。また、健康面でもメリットがあり、長時間座り続けるデスクワークをやめ、立つ時間を設けることで血流がよくなります。
オフィスにミーティングスペースがあると、社員間のコミュニケーションの活性化に加え、ミーティング以外にもさまざまな用途に使えるメリットがあります。しかし、用途によって適したタイプは異なるので、自社の目的に合うミーティングスペースを設けましょう。