今回のテーマは、スタンディングワークについてです。健康面に効果があり、生産性の向上につながるとされ、オフィスワークに取り入れる企業が増えています。
スタンディングワークとは?
スタンディングワークとは、これまで椅子に座ってしていたパソコンの入力などの事務作業などを、立ったまま行うことです。通常は昇降式の机を、立って作業できる高さに合わせて使用します。アメリカの研究で、座る時間が長い人ほど死亡リスクが高くなることが発表されたことから、スタンディングワークが注目されるようになりました。
スタンディングワークの方法
スタンディングワークを導入すると言っても、一日中ずっと立ちっぱなし、というわけではありません。それではかえって脚が疲れて疲労がたまり、業務効率が下がります。例えば、1時間の業務時間のうち15分をスタンディングワークにするなど、業務のバランスを考えて行われるものです。
スタンディングワークのメリット
スタンディングワークには、「生産性」と「健康」の2つの面の向上において、大きなメリットがあります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
1.生産性の向上
集中できる
立っている姿勢は楽ではないため、座っている姿勢よりも身体は緊張状態にあります。立ってする作業は、適度な緊張感で眠気が生まれにくくなり、集中力が持続しやすくなります。なかなか集中できないというときには、スタンディングワークに切り替えると仕事モードのスイッチが入り、集中しやすくなるでしょう。
業務効率がアップする
作業をしているときに、別の場所へ何かを取りに行かねばならないことがあります。そんなとき、座って仕事をしていると億劫に思い、後回しになって、そのまま忘れてしまいがちです。しかし、スタンディングワークなら、もうすでに立っているため面倒な気持ちが半減し、さっさと必要なものを取りに動き出すので、フットワークが軽くなり効率が良くなります。
2.健康面の向上
姿勢が良くなる
肩こりや腰痛の原因は、座っているときの姿勢にあるようです。座って集中する仕事が長時間になると、知らず知らずのうちに首が前に出て、気づいたら猫背になっている、という方は多いのではないでしょうか。スタンディングワークでは、例えばパソコン作業の場合、モニターと同じ高さの目線を保つことで前かがみになるのを防げます。正しい姿勢をキープして仕事ができるので、腰や肩の負担も軽減されます。
血流が良くなる
長時間座り続ける姿勢は内蔵を圧迫するため、血行不良による頭痛や肩こりを招きます。また、座りっぱなしで脚を動かさないと、心臓への負担が大きく、狭心症や心筋梗塞のリスクが高まると言われています。スタンディングワークでは、脚を動かすことで全身に血液が循環するので、血流がよくなり、脳も活性化され集中力もアップします。オフィスワークで、意識してスタンディングワークの時間をつくるようにしましょう。
脚力がつく
スタンディングワークを続けているうちに、立つ姿勢にだんだん慣れてきて、長時間でも苦にならなくなった、脚が鍛えられた、と感じるようになります。スタンディングワークなら、立った状態で仕事しながら足踏みするなど、下半身を軽く動かすこともできます。リフレッシュ効果とともに、脚の筋力の低下を防ぐ効果も期待できます。
スタンディングワークには、健康面におけるメリットがたくさんあります。業務効率や生産性の向上も、社員が健康であればこそ実現できるようになります。高さが自由に調節できるデスクなどをオフィスに取り入れてぜひ、スタンディングワークができる環境を整えましょう。