ITインフラの現場でよく耳にする「熱対策」。
なぜそこまで温度を気にするのでしょうか? 実は、サーバなどの精密機器にとって「熱」は故障の原因になる大敵です。
今回は、皆さんに知ってほしい「熱」のリスクと、それを解決するスマートな方法を解説します。
サーバはとても「暑がり」。放置すると怖い「熱暴走」
スマートフォンやパソコンを使い続けていると、熱くなった経験はありませんか?
データセンターにあるサーバも同じで、一生懸命働くと大量の熱を出します。しかも、サーバは人間よりもずっと「暑がり」です。
温度が高い状態が続くと、「熱暴走」を起こして突然システムが止まったり、機械の寿命が縮んだりしてしまいます。
24時間365日、休まず働いてもらうためには人間と同じように「快適な室温」を用意してあげる必要があるのです。
「ただ冷やせばOK」は大間違い? 大事なのは「風の通り道」
ここで注意したいのが、「部屋のクーラーをガンガン効かせればいい」というわけではない点です。重要なのはラックの中の「風の流れ(エアフロー)」です。
サーバは通常、「前から冷たい空気を吸って、後ろへ熱い空気を吐き出す」ようにできています。しかし、ラックの中に隙間があると、後ろに出した熱い空気が前へ戻ってきてしまい、またそれを吸い込んでしまうことがあります。
これを「ショートサーキット(排熱の回り込み)」と呼びます。
人間で言えば、自分の吐いた熱い息をまた吸い込んでいるような状態で、これではいくら部屋を冷やしてもサーバは冷えません。
【ワンポイント対策】
機器が入っていない隙間を「ブランクシート」などで塞ぐだけで、この「熱い空気の逆流」を防ぎ、劇的に冷えやすくすることができます。
「ブランクシート」(日東工業の場合 品名記号:RD413)

部屋ごと冷やすのはもう古い? 「もったいない」空調コスト
これまでのデータセンターやサーバルームでは、サーバが置いてある「部屋全体」を冷やすのが一般的でした。
しかし、これだとサーバ以外の何もない空間まで冷やすことになり、電気代が非常にかかります。実はデータセンターの電気代の約45%は空調が占めているとも言われています。
最近では、「部屋」ではなく「サーバ(熱源)だけ」をピンポイントで冷やす効率的な方法が求められています。
部屋がなくても大丈夫!サーバを「箱」ごと冷やす逆転の発想とは?
そこで注目されているのが、ラック単位で熱管理を完結させる「密閉冷却」という考え方です。外気を遮断し、ラック内部だけで冷気を循環させるこの方式には、大きなメリットがあります。
専用ルームが不要
部屋全体に空調設備を整える必要がないため、空調のない工場や倉庫、テナントビル内にも設置可能です。
環境の影響を受けない
休日などで建物の空調を切ってしまっても、ラックの中は空調管理された状態を維持されます。
設置したその日から「専用室」に。クーラー付きラック「冷ラック」の実力
ここで熱対策を一台で実現する、日東工業のクーラー実装型ラック「冷ラック(品名記号:FSRC)」を紹介させてください。
強力な冷却能力
最大3.6kWの高発熱IT機器を搭載可能で、冷気をラック下部から送風し、前面から背面へと効率よく循環させます。

メンテナンスが容易なノンドレン
発生したドレン水を蒸発させる方式のため、排水処理の手間や水漏れリスクを抑えています。

オフィスに置ける静かさ
遮音・吸音材により約52dB(A)の低騒音を実現しており、事務室に置いても業務の妨げになりません。

■20〜20,000Hz(人の可聴領域)を測定した当社試験条件による試験結果です。※2. 前後左右4面平均値
まとめ
サーバにとって「熱」は、単に調子を悪くするだけでなく、製品寿命を縮め、最悪の場合は故障(データの消失)を招く最大のリスクです。 しかし、闇雲に部屋のエアコンを強めるだけでは、電気代の無駄遣いになりかねません。
「ただ冷えればいい」から「効率よく、スマートに冷やす」へ。 適切な熱対策を行うことは、サーバの健康寿命を延ばすだけでなく、オフィスの省エネにも直結します。
お客様の設置環境に合わせて、最適な「冷やし方」を選んでいきましょう。
お問い合わせ先
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※本コラムは日東工業の技術資料・ご注意事項を基に構成しています。
実際の条件は、会社や注文時の契約内容、商品、地域によって異なる場合がありますので、必ず販売店や営業担当者にご確認ください。